オイル・アップ?ダウン?
Bikers Field
 
 
オイル上がりとオイル下がり。
 

 
オイルが燃焼室内に流入してくると、ガソリンと一緒にオイルが
燃えちゃいます。その結果マフラーから白煙を吐くようになり、
その近辺は真っ黒に汚れてきます。
 
あなたの後ろを走っている仲間にまで被害が及んでいるかも知れません。
 
もちろんガソリンと一緒にオイルも消費していくわけですから、
タンク内のオイルも減っていきます。
 
プラグにもオイルの燃えかすが付いて火の飛びも悪くなりますし、
キャブのセッティングなんて言ってられなくなってきます。
 
プラグだっていくつあっても足りなくなっちゃいます!
 
で、最終的には火が飛ばなくなって片肺、あるいは全くエンジンが
かからない、なんて事になっちゃいます。
そうなる前に修理、改善をしようじゃありませんか!
 
2ストじゃないんだから、オイルが減るのは異常なんです!
 
私は片肺レベルまで到達しました・・・。
しかもその状態で100キロぐらい走っちゃいました・・・。
 
 

 
− オイル上がり −
 
ピストンリングあるいはシリンダー内面の摩耗により、ピストンと
シリンダー壁面の隙間から燃焼室内にオイルが流入してきます。
この場合は走行直後は調子は良いかもしれませんが、走っているうちに
だんだんと調子が悪くなる傾向があります。
 
地球の重力に反してオイルが自ら上がってくる事はおそらく無いと
思われますので、最初は調子が良いんです。
ですが、走行しているうちに温度も上昇し、柔らかくなったオイルが
ピストンの上下運動とともに燃焼室内に上がってきます。
これがオイル上がりです。
 
対策としては、まずはピストンリングの交換です。症状がヒドイ場合には
シリンダーのボーリング加工、オーバーサイズのピストンを使用なんて事になります。
 
 
− オイル下がり −
 
シリンダーヘッドのバルブ、バルブガイドの摩耗、バルブシールの破損、
等によりオイルがバルブ部分を伝って燃焼室内に流入してきます。
この場合は走行直後は調子が悪いですが、走っているうちにだんだんと調子が
回復してくる傾向にあります。(重度の故障の場合は回復してきませんが・・・)
特にある程度走行後、一度エンジンを切ってしまうと次にエンジンをかけた時が
すこぶる調子が悪かったりします。
 
地球の重力に従ってオイルが下がってくるわけですから、エンジンを
止めている間にオイルはどんどん流入してきてます。
一旦走行後、オイルが暖まって柔らかくなっていれば尚更です。
それでも症状が軽いうちは走っているうちに燃焼室内のオイルも
完全に燃え尽きちゃって、あるいは排出されて調子が戻ってきます。
これがオイル下がりです。
 
対策としては、バルブガイドの抜き換え、バルブシールの装着、等になります。
この場合も症状の善悪によってオーバーサイズのバルブガイドなんかもあります。
バルブシールについては純正でも付いて無い年代と付いている年代がありますし、
アフターパーツもいろんな種類が出てますのでじっくり吟味する必要がありますね。
また装着の際には専用工具によるバルブガイドの加工が必要な場合もあります。
 
 
 
いずれにしても1個人での修理は難しいと思われます・・・。
(私は3個人ぐらいで修理しました・・・。)
 

 
オイル燃焼時の初期症状としては、走行中に「パンッ」「パンッ」
「スッパーン」って感じで爆音が鳴り響いたりします。
 
(いや、既にこの時点で初期症状の段階は越えているのか!?)
 
ですが、例えばインテークマニホールドからの二次空気の吸い込みや、
電気系のトラブルによるプラグの失火、等の場合にも似たような症状が
出ますので、最初は原因が掴み難いと思います。
 
で、こういった症状が出てきたらまずプラグを調べてみましょう。
オイルが流入している場合は必ずプラグにもオイルの燃えかす、
あるいは流入してきたオイルその物が付着してます。
どっちのシリンダーが調子が悪いのかもわかりますしね。
(リアシリンダーがいっちゃう場合の方が多いようです。)
 
 

 
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